ヴェニス生まれ。(季節のカクテル・ベリーニBellini)
猛暑続きの日々が続きます。夏真っ盛りのこの季節といえば、このカクテルです。
そう、Bellini(ベリーニ)です。
(当店の入ってすぐ、ミニチュアボトルの小窓にある小さなグラス、これがハリーズバーのベリーニグラスです。大きさでいうとそうですね、瓶ビールを頼んだ時に出てくるあのコップに近いサイズですかね)
イタリア・ヴェネチアのレストラン、HARRY’S BARで生まれたこのカクテル。
1948年、ここのバーテンダージュゼッペ・チプリアーニ氏が桃のピューレと、イタリア産のスプマンテ(プロセッコ)を使って、ヴェネチア出身の画家「ジュゼッペ・ベリーニ」をたたえてつくったと言われている歴史ある飲み物です。
こちらのバーはあのアーネスト・へミングウェイもこよなく愛したといわれています。生前、ヘミングウェイもこのHarry’s BARでBelliniを飲んでいたのでしょう。
私も3年前、グラッパ発祥の街「バッサーノ・デル・グラッパBassano del grappa」へうかがう途中、ヴェニスの街へ立ち寄りこちらのBARへ伺いました。
ヴェネチアの中心街、サンマルコ大聖堂に程近い、ヴェネチア名物ヴァポレットの水上バスに乗り「サン・マルコ」駅からすぐのところにあります。
(こちらがハリーズバーの正面の窓です)
(こちらがその時飲んだBELLINIです。ピンボケしてトレードマークが見えてませんが、お許しを。)
妻と2人で伺い、価格をみてエエ値段するなぁ~というのが本音でした。しかたないですよね、観光地のド真中超一等地にあるゆえ、このお値段は仕方ないと思います。ですが、いい経験をしました。本場というか元祖のものを飲んだわけですから。
これを分かった上で、私なりのアレンジをして当店ではベリーニをお出しいたします。
本場とは全然違う形になってしまったのですが、イタリアのカクテルということを踏まえて、そしてその時のんだ甘味を考えてこんな風につくってみました。
当店のベリーニは、プロセッコではなくピエモンテで作っている「モスカート・ダスティ」という微発泡の甘口ワインをつかい、ほんのりアクセントにイタリアのアニスの老舗「メレッティ」社のアニスリキュール(こちらは日本未輸入品)が少し入っています。
桃は国産、和歌山の荒川の桃。甘味が勝ちすぎない、甘味と酸味のバランスの取れたものを使うようにしています。
それゆえ当店はやや甘味あるベリーニになりますでしょうか。本場のものも甘味が強かったと思ったので、こういう風につくってみました。どうでしょう、皆様にまたご意見頂けましたら幸いです。
この時期限定のフルーツカクテル、THE BAR ELIXIR Kオリジナルアレンジ「BELLINI」、是非ご賞味あれ。