チーズ職人との出会い。(グラッパ風味のリキュール)
新町の、とある先輩のフレンチのお店へ伺う時に偶然発見したお店でした。
「フロマジュリー ラクオーレ」
細い路地を入り、どちらかというと、あまり目立たない、こじんまりとしたお店です。なにか当店と同じオーラを感じました。
怖いもの知らずの私ですので早速、お店に入店。
お店に入ると所狭しとたくさんのチーズ達が。正直、チーズ初心者の私です。どれにしたら良いものかと悩んでいると、
「こんなん、どうですか?」
と、店主の茶床(チャトコ)さん。
こちらのお店の素晴らしい所は、なんといっても買う前に試食が出来ること。分からないものは自分で味見してから。そうすることでお客様好みのチーズに出会えたら、と茶床さん。すばらしいの一言につきます。もちろん私もたっぷり試食させて頂きました。茶床さん、いつもありがとうございます。
それと、もうひとつ素晴らしいところが。それは、
「情熱」
です。
とにかくこの方は、チーズが好きでたまらないのでしょう。お話をすればするほど、ひしひしと伝わってきます。それでしたらこれはどうでしょう、こちらの方があうのでは?そんなお酒にあうんですねぇ、いろんなチーズに関するお話がポンポンと出てきます。
究極の美味しいもの。それは何なのか?
気持ちをこめて作っている物。それが美味しいものなのかなぁと最近私は思うのです。このお店から私はすごく「気持ち」、「ハート」を感じました。何を買っても大丈夫だと私は確信しました。
そういう経緯で、当店のチーズはラクオーレさんのチーズに変えました。そこで今回はチーズとのマリアージュを是非皆様に体験して頂きたく思います。
今回、私が選んだチーズはこちら。
「テストゥン アル バローロ」
チーズの表面にワインの絞りカス「ヴィナッチャ」をまぶして熟成したチーズです。独特のコク、そしてグラッパの香り。いい感じです。
あとは当店がチーズ職人の情熱に負けないお酒をだすだけです。私が思う、このチーズにあうお酒をご紹介いたします。左から順番にご紹介を。
①MITICA(ミティカ)-グラッパ風味のリキュールー
コチラのお酒、実はトリノでお世話になりました高木さんからのご紹介で、グラッパメーカーのマンジッリ社が造るアペリティフ系のさっぱりしたリキュールです。日本未輸入品。味、香り共にグラッパなのですが、フルーツのフレーバーとほんのりとした甘味でアルコール低め。グラッパが苦手な方でも十分楽しめるお酒だと思います。トニック割やソーダ割でも美味しいです。
②VALDOTAINE GRAPPA CON LUPPOLO(ヴァルドテーヌ社 ホップ入りグラッパ)
トリノで私が直接購入してきたお酒です。もちろん日本未輸入品。「LUPPOLO(ルッポロ)」とはイタリア語で「ホップ」の意味。後味にほのかな苦味が残ります。残りわずか。お早めに。
③ROMANO LEVI GRAPPA(ロマーノ・レヴィ社のグラッパ)
ピエモンテのグラッパの巨匠、ロマーノレヴィさんが造っていたハンドメイドのグラッパです。小さな蒸留所でした。残念ながらレヴィさんは他界してしまわれたのですが、こちらは私が10年前に購入したレヴィさんが造っていたものです。ラベルがとてもキュート。ですが、味わいはその逆で、パワフルで、コクのあるしっかりとした味わいです。少し樽熟してあります。
チーズ職人の熱き思い。私もラクオーレさんから頂きました。これから、もっと魂こめて御酒に「情熱」注ぎます。